光織物有限会社と井上綾による
富士吉田発のテキスタイルプロダクトブランドkichijitsuが
できるまでとこれからのお話。
③和の生地を作る男達
神の采配でマッチングしたのは強そうな男性二人組。
その強そうな二人組は「和」の生地を得意とし、 掛け軸の表装裂地(ひょうそうきれじ)や和装小物の生地、 金襴緞子(きんらんどんす)などを主に製造する光織物の方々でした。
一体、誰とマッチングするのか!と緊張と期待で友達と沸き立ちつつ、
ぞろぞろと教室に入ってきたハタヤさん方を見て
あの人、一番強そう。一番怖そう。一番やばそう。と思ったのがその二人組の一人のたくやさんでした。
これが神の采配か。
やばいやばいぞと思ったのもつかの間、 それぞれマッチングしたハタヤと学生に別れて挨拶。完全にビビっている。緑の方がたくやさんです。
さて、この緊張感あふれる初顔合わせで、早速作るべきもののお題を二人からいただきました。
「和」のアイテムを作る!
和、輪、話、倭、わ、wa……和かぁ…。和ねぇ…。
脳内に広がる、フジサン、ゲイシャ、テンプラ、ニンジャ、スシ、サクラ、スモウ…。
こちらで苦手なものの話ばかりしており恐縮ですが、
当時、重度のアーティストかぶれ、アングラかぶれ、横尾忠則かぶれを発症していたため
毒っ気ゼロの所謂、「THE 日本のお土産物」「THE 日本の素晴らしさ」みたいなものが苦手でございまして。
※この物語を進めるにあたり今後も何かとこの”かぶれ病”特有のひねくれ思想が頻発しますがご容赦ください。
そういったアプローチを多分求めらている!
みんなの共通認識の「和」ってそれでしょ!
どうする!どうする!と脳内会議。
そこに追加で言われた要望。
エコバッグとかいいよね!
エコバッグかー!買ったことねえー!
このマッチング正解だったのか!?
次回に続く。
初顔合わせの様子。お見合いのようです。
みんなハタヤさんの生地に興味津々。
お写真、当時からお世話になっているシケンジョの五十嵐さんからいただきました。
ありがとうございます。