富士吉田市の織物文化を学べる「ハタオリ学」完成
ハタオリマチの織物を楽しく学べる教科書「ハタオリ学」が完成しました。
(オンライン販売はこちら)
ハタオリ学は「地域に根ざしたハタオリから、この街独自の面白さやそこから生まれる可能性に気がつくきっかけになれば」という、地元の織物職人さんたちによって発案され、3年の歳月をかけて制作しました。本書は市内の小中高校に寄贈され、今後は「富士山学」などの授業で、織物職人さん自ら先生として学校を訪れて授業を行う予定のほか、「ハタオリ学」を20ページにまとめたミニブックも織物工場の見学会などで配布予定です。2024年5月16日(木)よりオンラインでも「ハタオリ学」の販売が開始します。
ハタオリ学とは?
本書は、歴史学、地理学、民俗学、音楽・文学、社会学、人類学、機械工学、染色化学、経済学など、織物の視点からさまざまな「学びの入口」を用意しています。イラストや写真が満載で、縄文時代に地域で布を作っていた歴史や、四大文明と四大天然繊維が共に育っていたことを学べる地理学、夏目漱石、芥川龍之介、太宰治などの文豪が「甲斐絹」について綴った作品を知ることができる文学ページなど、ユニークな視点から楽しく学べる内容になっており、調べ学習や夏休みの自由研究にもぴったりです。
専門的な分野については、ふじさんミュージアムや山梨県産業技術センター繊維技術部 の他、様々な専門家のアドバイスをいただきました。
「ふるさと納税クラウドファンディング」により実現
「1000年以上の歴史を持つ織物の魅力を後世につなぎ、産地の魅力を世界中の人々に伝えたい」との想いから、富士吉田市のふるさと納税によるクラウドファンディグを2019年に実施し、その財源はハタオリマチフェスティバルやB-TANマーケットなどに活用されてきましたが「子どもたちが学べる、カタチにのこる教科書を作りたい」という、織物職人さんの強い要望から、本書が完成しました。
この街のルーツのひとつであるハタオリを知ることで、今までとは全く違った角度から学びの入り口を見つけることができます。
富士吉田市の織物を使用した特別仕様の製本
特別仕様の織物製本も制作しました。産地の特徴である「先染め・細番手・多品種」な織物に触れることができるよう、裏地、服地、ネクタイ地、座布団地、傘地、インテリア地などの織物を使用した上製本です。織物製本のハタオリ学は、今後展示を予定です。
ハタオリマチで生まれ育ち、暮らしているすべての人のための教科書
2024年5月16日(木)よりオンラインでの販売を富士吉田織物協同組合から開始します。オンライン販売についてはこちらのリンクをご覧ください。
「ハタオリ学」 概要
発行元:富士吉田織物協同組合/山梨県富士吉田市上吉田2丁目5−1
編著:高須賀 活良
編集・デザイン:株式会社トリッキー
製 本:株式会社望月製本所
出版部:株式会社トリッキー
サイズ:B5判 上製本 160 ページ
発行部数:3,000 部
販売価格:3,960円(税込)
販売場所:オンライン、ハタオリマチ案内所など
(オンライン販売はこちら)
■ハタオリ学 発起人
渡辺 太郎(有限会社渡小織物)、加々美 琢也(光織物有限会社)、渡邊 竜康(渡邊織物)、槇田 洋一(株式会社槙田商店)
■協力:富士吉田市、山梨県産業技術センター繊維技術部 、篠原 武(ふじさんミュージアム 学芸員)、 富士吉田市教育委員会 歴史文化課、大田 康博(駒澤大学経営学部教授 博士)、家安 香(Edelkoort East 株式会社)、奥田 博伸、大原 麻実(株式会社奥田染工場)、小室 真以人(株式会社マイトデザインワークス)、重松 久惠、土橋 寿、成田 典子(株式会社テキスタイル・ツリー)、水越 欣一(株式会社ふじよしだまちづくり公社)、森脇 由梨奈(irodori)、渡邊 教一(富士吉田織物協同組合 元理事長)、渡邉 徳重(渡辺機械)
■写真:井上 綾(kichijitsu)、いわさ ゆうこ、木村 泰之(ハタオリ学メインビジュアル撮影)、小室 真以人(株式会社マイトデザインワークス)、シケンジョテキ(山梨県産業技術センター繊維技術部公式ブログ) 、杉原 悠太(シーダ株式会社)、高須賀 活良、田村 孝介、土屋 誠(BEEK DESIGN )、寺田 哲史、平野 優太(HERBSTAND)、堀田 ふみ(Fumi Hotta Design)、毛利 朋子(株式会社トリッキー)、渡邊 竜康(渡邊織物)
■イラスト:片岡 美央、死後くん、竹永 絵里、藤原 徹司、Yamamoto Haruca
■校正:横山 壽信
※敬称略
※ハタオリ学は、山梨県富士吉田市のふるさと納税クラウドファンディングを通じてご寄付をいただいた全国の皆さまのおかげで出版することができました。 ご支援を賜り心より感謝申し上げます。