2022.07.26

7/16小さな工場めぐりツアーレポート!


毎月第3土曜日に開催している「ハタオリマチの小さな工場めぐり」。今月も7月16日(土)に開催され、先月から始まった小さな工場めぐりツアーも行いました。前回は初回にも関わらずたくさんの方に来ていただきとても楽しいツアーとなりました!

前回の様子はこちら

2022年7月のツアーは、ほぐし織りで傘を作る「舟久保織物」さんと、前日オープンしたばかりの「GOOD OLD MARKET」です。とてもありがたいことに、あっという間に定員に達しました!(運営チームかなり嬉しかったです)

さっそく1軒目の訪問先である舟久保織物さんへ!舟久保織物さんは、ほぐし織り(くわしくはこちらを読んでみてくださいね)の織物工場で、タテ糸の染め付けから製織まで行う、普段はなかなか見ることの出来ない生産背景を、間近で見学させて頂きました。

まずは染め付け場。社長の舟久保 勝さんがほぐし織りの歴史から作り方まで、丁寧に説明をしてくれました。天井が高くて開放感のある空間で、仮織りされたタテ糸を染めます。工場では傘用の織物だけではなく、最近織ることにチャレンジしている麻や、シルクのストールも見せていただきました。

傘と同じ柄ですが、素材が変わるだけでもまたかなり違う魅力が…!ストールの優しい風合いが素敵です。

八王子にあったほぐしの染色工場が廃業し、その技術を引き継いた舟久保さん。日本ではほぐし織りの技術を継承する工場は、ほとんど残っていません。

舟久保さんがシルクスクリーンで染色する様子を見せてくれました。(すいません!見るのに夢中で写真が撮影できませんでした…)よーく見ると仮織りのヨコ糸が見えますね。

うつくしい。

緊張感ある作業に圧倒されます。

次に製織の工場へ。舟久保織物に就職した若きエース、舟久保晴基さんにバトンタッチ。(名字が偶然同じ舟久保さんですが、ほぐし織りに魅了されてUターンで入社なさったそうです)

もともと東京のIT企業でキャリアを積んできた晴基さんですが、舟久保織物でのインターンを経て入社した熱意のある若者。複雑な織機の説明もお手の物。みなさんからの質問にも、とてもわかりやすく丁寧に答えていました。

これがほぐし織り。
奥行きを感じる独特のにじみ具合。

これはシャットル織機の模様を指示する部品。
現在は厚紙だったり、薄いプラスチックのパンチカードがほとんどですが舟久保織物は「木製」!かなり希少であり、レトロです。

織機の基礎知識はこちら

晴基さんいつのまにか織機も操れるように。ECサイトの立上げ・運営から、ポップアップショップの提案などの営業もこなし、傘の縫製まで出来るというマルチプレイヤー!!

さきほど見た染め終わったタテ糸を織機に取り付け、仮織りの糸を抜き取っている作業の様子。これらは全て手作業なんです…!

これはシャットルにつける糸です。この小さな糸巻き分しか、ヨコ糸を織ることが出来ません。無くなるたびに織機を止め、糸を入れ替え、また織る。要するに、ほとんどつきっきりで織っています。「動力織機」といっても、職人がそばにいてようやく成立つのです。

最後に舟久保織物のハギレコーナーへ!傘地なのでもちろん撥水。お弁当入れなど作ると良さそうですね!普段はなかなか手に取ることの出来ないカラフルなハギレに、皆さんおおはしゃぎで欲しい生地をセレクトしていらっしゃいました。

デットストック品を見つけた方も!これらのハギレは舟久保織物さんへ見学に行くと、量り売りで買うことが出来ます。

お次は、GOOD OLD MARKETへ。ここは去年まで富士吉田の地域おこし協力隊だった片岡美央さんのお店です。片岡さんは富士吉田市の広告ツールやパッケージも数多く手掛ける、こちらも若きエース!

GOOD OLD MARKETでは小さな工場めぐりに合わせて、毎月第3土曜日にシルクスクリーンのワークショップを行っています。今回はそのワークショップに皆さんで参加して頂きました。

毎月、季節の風物に合わせてモチーフが変わるという、何度でも参加したくなっちゃうワークショップです。前回は父の日、今回は夏や海を感じるイラストがテーマになっていました。

版を選んで、インクの色を選ぶ。
なんとも楽しい時間です。

版を複数組み合わせて、思い思いの模様を考えます。

みなさんシルクスクリーン初体験の方も多かったのに、とってもお上手でした!

片岡さんが用意してくれたトートバックやサコッシュなどにプリントをしていきます。

みなさんセンス抜群。

小さなお子様でも参加できますよ!

みんなで最後に記念撮影。夏らしい爽やかな色合いのかわいい動物のバッグがたくさん生まれました!

そして最後に。
あいにくの雨だったのですが少しだけ西裏の街歩き。西裏は昔の看板や、レトロなモザイクタイル、トタンの建物など思わず写真に取りたくなる風景が多数。

西裏のストーリーはこちらの動画でチェック!

参加者の皆様の傘がカラフルで、街とマッチしていますね!

今回のツアーも、参加者の皆様とたくさんお話が出来て、運営チームもとても楽しかったです。8月はツアーはおやすみ。9月にまたツアーやるのでぜひ気軽にご参加してみてくださいね!


他の記事

MOREもっと見る

こちらもおすすめ

ハタオリマチの織物でできたノートブック

ハタオリマチの織物でできたノートブック

富士吉田市・西桂町までのアクセス

  • 東京から電車
    富士吉田市へ
    新宿駅-(JR中央本線1時間40分、特急60分)-大月駅-(富士急行線50分)-「富士山駅」「月江寺駅」「下吉田駅」
    西桂町へ
    新宿駅-(JR中央本線1時間40分、特急60分)-大月駅-(富士急行線35分)-「三つ峠駅」

    東京から高速バス
    富士吉田市へ
    バスタ新宿-(中央高速バス【新宿~富士五湖線】1時間45分)-「中央道下吉田バス停」または「富士山駅バス停」
    西桂町へ
    バスタ新宿-(中央高速バス【新宿~富士五湖線】1時間40分)-「中央道西桂バス停」

    東京から車
    富士吉田市へ
    東京-(中央自動車道90分)-河口湖IC
    東京-(東名高速道路90分)-御殿場IC-(国道138号山中湖方面20分)須走IC(東富士五湖道路25分)-富士吉田IC
    西桂町へ
    東京-(中央自動車道80分)-都留IC-国道139号線富士吉田方面20分