最高級裏地キュプラ(ベンベルグ)専門の綛染め
㈲妙高富士染工場
山梨ハタオリ産地を代表する先染め・細番手の織物「裏地」は、産地で製造される織物の4割の生産量とされています。その裏地の中でも最高級の裏地と言えば、キュプラ(ベンベルグ)のジャカード裏地。タテ糸とヨコ糸を先染めして、染め分けた糸でデザインを織り上げていくのですが、そのキュプラ(ベンベルグ)を専門に染め上げているのが、妙高富士染色です。
コットンから生まれた再生繊維で、繊維の断面が真円に近く表面もなめらかなので、絹のような光沢や滑らかな手触りが特徴です。静電気も起きにくくて冬は暖かく、ムレやベタつきを抑えさわやかな着心地が喜ばれています。
ところが、キュプラ(ベンベルグ)はとってもナイーブでデリケート。糸の細さは髪の毛と比べると約6分の1と超極細です。手作業でありながら手が入り過ぎると傷みも出ます。染料を吸い上げるスピードも速く、しっかりと濃く染まりますが、高品質のテキスタイルや製品にするためには、なるべく糸にダメージを与えずに染料をしっかりと固着させる職人技術が必要です。1種類の濃度調整で1色を出すこともあれば、何種類も微妙な配合で色を出すこともあります。例えば、黒の中でも赤っぽい、青っぽい、緑っぽい黒があります。一番、難しいのはくすんだ淡い系統の色だそうです。糸量、染料、水、温度、適正な時間を緻密に管理することで、蓄積された経験値から「完璧な色」が生まれます。迅速かつ的確に色を糸で再現するのは染色暦30年のプロフェッショナルだからこそなせる技!
贅沢禁止令(奢侈禁止令)が出された江戸時代、豪華絢爛な裏地を織っていたのは、山梨ハタオリ産地です。長い歴史の中で培われた高い技術力から生み出されています。
染色可能な糸の形状 | 綛(かせ)染色 |
染色可能な素材 | キュプラ(ベンベルグ) |
最小ロット | 5kg |
経済ロット | 50kg |
染色機 | 噴射式綛染機(常圧)2台、(高圧)1台 |
納品できる糸の形状 | 綛(かせ) |
納期 | ビーカー試験1-2週間/現物染め3週間 |
住所: 富士吉田市下吉田2-28-27
電話: 0555-23-1950