富士山テキスタイルプロジェクト山梨巡回展が開催されました!
山梨ハタオリ産地のある富士吉田市・西桂町にも、だんだんと春の空気が舞い込んで来た3月の中旬、ハタオリマチで展示会が開かれました!
東京造形大学テキスタイルデザイン専攻の学生と山梨ハタオリ産地による産学商品開発企画、「富士山テキスタイルプロジェクト」。既成概念にとらわれないものづくりをテーマに、東京造形大学教授テキスタイルデザイナー鈴木マサル先生監修のもと2009年にスタートしました。プロジェクトからは数多くの新商品が生まれ、それをきっかけに産地内にファクトリーブランドも生まれました。東京造形大学のプロジェクト卒業生の中には、コラボレーションをしたハタヤさんに就職する学生も出てきており、山梨ハタオリ産地の中でも注目の企画です!
富士山テキスタイルプロジェクトの成果発表が六本木AXISで行われた後、3月11日から18日まで、山梨で巡回展が開催されました。場所は、目の前に富士山がそびえ立つ富士吉田市の商店街にある、明日見入口商店ギャラリー。ゲストハウスsaruya(サルヤ)のお隣にあります。明日見入口商店は、普段古雑貨や藍染の商店を扱っているお店です。今回は巡回展の様子と、学生たちの準備やお疲れ様会の様子など、展示会の裏話をレポートします!
大忙しの搬入と、大盛り上がりの飲み会と
3月10日朝10時、明日からの展示会に向け、搬入が開始しました!長丁場の搬入作業になります。でもみなさんとても楽しそう。
ちょっと一息。お昼はやっぱり富士吉田のソウルフード、吉田のうどんですね。今回は、吉田のうどん発祥のうどん店と言われる、「桜井うどん」に行ってまいりました。メニューはありません。あったかいうどんか冷たいうどんか選ぶだけの、とてもシンプルなうどん屋さんです。
お座敷のレトロなうどん屋さん。お店に置いてある家具やダンボールが気になる。
さて、お待ちかねのうどんです。ぶっとい麺と、煮キャベツがとってもボリューミー!アッツアツのスープと麺の重さで、どんぶりが持てません。いつ食べても、麺のもっちり感に衝撃を受けます。
商店街の真ん中に富士山がどーん。全身雪に覆われていました。富士山と見返り美人の贅沢なコラボも撮れちゃいました。
夜7時ごろ、長丁場の搬入が終わりました。明日見入口商店の内装は、梁がむき出しでとっても味があります。
舟久保織物×西沙那子さんのコラボ傘。糸をずらし、柄が滲むように織る超絶技法「ほぐし織」を、さらに雨に濡れたような柄で表現しました。
搬入が終わったら、長い長い夜の始まりです。
saruyaのお隣にあるコミュニティカフェ、リトルロボットが作る料理でお疲れ様会が開かれました。ハタヤさんと学生が、ハタオリマチの未来のことや、来年の富士山テキスタイルプロジェクトについて談義しながら、ワイワイと夜を明かしました。
サプライズでお誕生日のお祝いも盛大にやりました!渡辺明彦織物とコラボした、小野栞さんです。プレゼントはなんとコスメ!
東京造形大学の非常勤講師の高須賀先生にもマニキュアの洗礼が。
地元でしか出回っていないような珍しい甲州ワインや地酒を楽しんだみなさんは、この後朝方まで飲み明かしたとか。
展示会、始まります
3月11日、展示会がスタートです!みなさん当然二日酔いなので、胃薬を詰め込み気合いを入れています。
会場から何点かご紹介!
こちらは、光織物×片岡未央さんの作品。テーマは銭湯。タイルっぽくなっているのが可愛い!
大判のジャガードを織る槙田商店と鵜飼甘菜さんのコラボ作品は、ポケッタブル傘着。一枚の布のファスナーを締めることで、カッパやバッグになるという不思議な作品です。
なんとNHKの取材も入り、地元の人も大勢来てくれました。「これ商品化しないの?」という話もちらほら…!
光織物と長嶋美紀さんのコラボ作品は、鳥の羽がモチーフ。細いシルク糸を使い、繊細な模様の鳥の羽をイメージしたもの。じっと見てると、本当に鳥の羽に見えて来ます。シックなインテリアとも相性が良さそう。
こちらはうって変わってお寿司がモチーフ!名刺入れが人気を集めていました。名刺交換で話題作りができそうです。
WATANABE TEXTILEと工藤麻衣さんのコラボ作品は、吉田のうどんがモチーフ。ワンピースがうどん、ストールが煮キャベツです。セットで身に付ければ、吉田のうどんの完成です!
カッコいい作品から遊び心満載の作品まで、テキスタイルの面白さを存分に楽しめる展示会でした。
今回の巡回展を全面協力してくれたのは、ゲストハウスのsaruya。山梨ハタオリ産地が活性化に乗り出した起点となった富士山テキスタイルプロジェクトを、いつも応援してくれます。なんと、saruyaとパーティが行われたリトルロボットを貸し切って下さいました。本当にありがとうございます!
うどん、富士山、織物、山梨ハタオリ産地のシンボルを満喫した巡回展。来年は一体どんな展示会になるのか楽しみです!