2020.01.15

渡明織物でオリジナルストール作り


みなさま、明けましておめでとうございます。富士吉田で初めての冬を迎えている森口です。
富士吉田の先輩方から富士吉田の寒さについて脅されていたのですが、今年は例年に比べかなり暖かいようです!ホッとしている反面、すでに来年の冬を心配している日々を送っています。

年末、オリジナルストールを作るワークショップを開催している渡明織物さんで、実際にオリジナルストール作りを体験してきました!

裏地と肌に優しいテキスタイル 渡明織物

1955年創業の渡明(わたあき)織物は、スーツの裏地を中心に製造しているハタヤさんです。
裏地を織るために使用する糸は「キュプラ」というもの。コットンの種の周りに付着している産毛、「コットンリンター」を精製・溶解して糸にする天然由来の再生繊維であり、現在は世界で唯一旭化成が糸を製造しています。
キュプラは肌に引っかからない滑らかさや湿気を放出する機能性を持ち、スーツの裏地に多く使用されている繊維です。山梨ハタオリ産地は長年、キュプラ を使用した先染め(※)の裏地を製造してきました。
※先染め:糸を染めてから生地を織ること

渡明織物の2代目、ダンディでチャーミングな渡辺明彦さん

渡明織物の2代目である渡辺明彦さんは裏地を製造する傍ら、キュプラと天然繊維を掛け合わせた肌に優しいテキスタイルの開発にも力を入れているそうです。
明彦さんの新たな取り組みの1つが、キュプラとウールを使用したオリジナルストールを作るワークショップ。
自分で使用するヨコ糸の色や配色を決め、織り上がる瞬間まで見ることができる、とても貴重なワークショップです!現在、毎月第三土曜日のオープンファクトリーやイベントに合わせてワークショップを開いています。

制作できるストールは幅1m、長さ1m80cmです。料金は一本当たり税込1,2000円。機械の構造上、開催できない月もありますので、事前に電話でのご予約をお願いします。

今回、富士吉田市繊維産業活性化地域おこし協力隊(以下協力隊)の森口と坂本が実際にオリジナルストール制作ワークショップを体験してきました!
実際に作ってみると、ヨコ糸の色や配色を自由に決められるので、かなりオリジナル度の高いストールを作ることができました。普段織物やテキスタイルに関わらない人でも、生地が出来上がる工程に触れることができる、とても楽しいワークショップです。ワークショップの進め方を解説しながらその魅力をお伝えしていきます!

ワークショップ詳細
開催日:毎月第3土曜日(開催できない月もありますので、あらかじめご確認ください)
所要時間:1時間〜1時間半程度
料金:幅1m×長さ1,8m 一本あたり税込12,000円
開催人数:2名様〜
※出来上がったストールは後日郵送となります

渡明織物
山梨県富士吉田市緑ヶ丘2-2-4
電話番号:0555-22-0866

タテ糸は白いキュプラ糸を使います

このワークショップでは、あらかじめ機械にセッティングしているキュプラの白い糸をタテ糸に使用します。白い糸なので、あとで選ぶヨコ糸の色を優しい雰囲気にしてくれます。

ヨコ糸を選ぶ

ヨコ糸に使用する糸の素材はウール。細いウールを用意しているので、冬は暖かいのはもちろん、春先や秋にも使用できます。ヨコ糸は、約16種類の色から最大で6種類選ぶことが可能。明彦さんが色見本を用意してくれているので、色同士を組み合わせながら決めることができます。
16種類もあるので、我々2人はヨコ糸選びで一番時間をかけて悩みました。色まで決めるのにかかった時間は約30分。ぜひ時間に余裕を持って参加してみて下さい!

各色のサンプルが充実しています

かなりじっくり時間をかけて悩んだ結果、私は白・キナリ・金糸、坂本は白・水色・金糸に決定。最近協力隊間で可愛いと評判の金糸をたっぷり使用したストールにしました。

オリジナリティをグッと引き出す 配色とシマ割を決める

色だけではなく、配色まで決めることができるのがこのワークショップの醍醐味!

使用する色が決まったら、色の配置やシマの間隔を決める作業に入ります。
どの色を何cm(または何本)入れるのか、シマの間隔やリピートを自由に決めることができるワークショップは他ではなかなか無いと思います。配色を自在に決められるのは、渡明織物の機械にヒミツがあるので、後ほどご紹介します。

明彦さんがシマを何cm入れると見え方がどう変わるのか、視覚的にイメージしやすいように見本を用意してくれていました。様々な見本があるので、参考にしながらじっくり配色を考えることができます。

シマ割の見本が充実しています

私森口は、巻き方によって出る色が異なるストールにするため、白い部分5cm、金糸を2本を繰り返し、途中でキナリ8cm、金糸1本の繰り返しのシマを入れました。坂本は白の地に金糸1本、水色の糸、金糸3本が一定の間隔で入るストールにしました。

全長1m80cmのストールにするために、シマのサイズやリピート数を調節して1m80cmに近づけることに少し苦戦しましたが、明彦さんとゆったりお話しながら楽しく作業を進めることができました!

明彦さんが丁寧に教えてくれるので、楽しく進めることができます

長さに合わせたシマの配置ができたら、cm単位で決めたシマの幅を糸本数に換算する作業をします。織物は、どれくらいの幅に何本の糸が入っているか、密度を考えることがとても大切です。密度が高い織物は厚みが出て、密度が低いものは薄くしなやかなものができます。
明彦さんが計算の仕方を優しく教えてくれるので、計算が苦手でも問題ありませんでした。

イメージしたものが織り上がる!

ここまで決まったら、手書きで出した計算を元に、明彦さんが機械にシマやリピートのデータを入れ、選んだヨコ糸を機械にセッティングしてくれます。
明彦さんが使用している機械は、データ変更がしやすいデジタル式のものなので、オリジナルのストール作りが一日で可能になるのです。

明彦さんデータを入力中

明彦さんヨコ糸をセッティング中

特別に機械を動かすためのボタンを押させてもらいました。
押した瞬間、ものすごく速いスピードと大きな音で機械が動き、あっという間に布になっていきます!

自分で考えたストールがみるみると布になっていく瞬間は感動します!
糸が少しずつ布になっていく光景は、じーっと見ていたくなるほど楽しいです。

イメージしたものと実際に織り上がる布は印象が全く異なるので、違いを楽しむことができました。

森口がデザインしたストール。想像以上に白とキナリのコントラストが出ていました

表情が変わる仕上げの方法

機械の構造上、織り上がったストールをその場で持ち帰ることはできませんが、明彦さんが織物の傷等を検査した後、ストールを郵送してくれます。
ストールは使用する前にご自身で洗って仕上げをしていただき、表情をつけることができます。
ウールを生かし、ふんわりと仕上げたい方は普通の洗濯洗剤で洗い、コインランドリーの乾燥機で約10分程度乾かしてください。タテ糸に使用しているキュプラの風合いを生かしたい方は、ストールをネットに入れおしゃれ着用の中性洗剤で8分程洗い、コインランドリーで10分程度乾燥させてください。普段のお手入れは、ドライクリーニングかオシャレ着洗い用の中性洗剤で手洗いし、乾燥機の使用はお避けください。

坂本のストール。水色の糸がはっきりと出ました。

協力隊はウールを生かす仕上げにしました。表はウール、裏はタテ糸であるキュプラの光沢がしっかり見えるので、裏表で表情の違いを楽しむことができます。織機の上で見たストールはピンっと張っていまいたが、洗うとふわふわになりました。洗うだけで同じ生地でも雰囲気が変わるのも織物の興味深いところです!
我々2人は少し長めに乾燥機にかけたので、よりウールが縮んでクシュっとなりました!プルプルとしていて巻くとボーリュームもしっかりあるので、これからの冬に重宝しそうです。

右が坂本、左が森口のストール

このワークショップは自分で決められる範囲が広く、テキスタイルデザインを体験できるような感じでした。
実際に生地を生産しているものと同じ織り機を使用するので、普段テキスタイルや織物に関わっていなくても織物産業の中に入れることができ、より産業を身近に感じることができます。

ぜひ世界で1つだけのオリジナルストールを作りに来てください!自分用にももちろん、ギフトにも大変おすすめです。

ワークショップ詳細
開催日:毎月第3土曜日(開催できない月もありますので、あらかじめご確認ください)
所要時間:1時間〜1時間半程度
料金:幅1m×長さ1,8m 一本あたり税込12,000円
開催人数:2名様〜
※出来上がったストールは後日郵送となります

渡明織物
山梨県富士吉田市緑ヶ丘2-2-4
電話番号:0555-22-0866


この記事を書いた人



  • 理緒森口

    文 森口 理緒

    八王子市出身のハタオリ初心者。ファッション好きな両親の影響で、さまざまなジャンルの服に興味がある。趣味は旅行。特に鉄道に乗って日本各地を巡るのが好き。

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