2026.09.13
「山水郷のデザイン6 -Crafting Futures」にてハタオリマチのハタ印が出展
2026年9月16日(水)から10月11日(日)まで、GOOD DESIGN Marunouchiで開催される企画展「山水郷のデザイン6 – Crafting Futures」に、ハタオリマチのハタ印が出展します!

■ 山水郷のデザイン展とは
山水郷とは、土地の恵み=”山水”と、人のつながりによって豊かな日常の営みが生まれ、育まれている場所=”郷(さと)”を意味する造語です。日本各地の山水郷で、その土地の暮らしのなかで見出した固有の価値を、ものづくりや活動を通して拡げていくデザイナーが増えています。そして、こうした実践が、社会全体に新たな変化を生んでいます。
本展は、日本デザイン振興会による配信番組「山水郷チャンネル」の中で紹介された「山水郷」で活躍するデザイナー3組が地域に根ざしたデザイン活動を自ら展示紹介するものです。6回目となる今回は、高須賀活良/ハタオリマチのハタ印(活動拠点:山梨県富士吉田市・西桂町)、玉木新雌/tamaki niime(同:兵庫県西脇市)、塚原龍雲/株式会社KASASAGI(同:全国の伝統工芸産地)の3組による展示を行います。
ハタオリマチのハタ印の展示では、高須賀活良、小林新司(TENJIN-factory)、林賢志(めるげん//賢志)、宮下珠樹(宮下織物株式会社)、渡邊竜康(Watanabe Textile)による作品やテキスタイルを展示し、千年以上の歴史を持つ山梨県富士北麓の織物産地で、静かに変化しつつある新しい産地の形とそこで営みを続ける人々を紹介します。
2026年9月22日(火祝)にはオープニングトーク・交流会がインターナショナル・デザイン・リエゾンセンター(東京ミッドタウン・デザインハブ内)にて行われます(参加無料・要申込)。
ぜひ足をお運びください。

■ 開催概要
山水郷のデザイン6 – Crafting Futures
Design of SANSUIGO 6 -Crafting Futures
2026年 9月16日(水)- 10月11日(日)11:00-20:00/休廊日10月4日(日)・入場無料
GOOD DESIGN Marunouchi(東京都千代田区丸の内3-4-1新国際ビル1F)
ディレクター:井上 岳一(株式会社 日本総合研究所 チーフスペシャリスト)、
藤崎 圭一郎(東京藝術大学教授・デザインジャーナリスト)
主催:公益財団法人日本デザイン振興会
オープニングトーク・交流会
9月22日(火祝) 17:00-19:00
インターナショナル・デザイン・リエゾンセンター(東京ミッドタウン・デザインハブ内)
東京都港区赤坂9-7-1 ミッドタウン・タワー5F
ゲスト:高須賀活良/玉木新雌/塚原龍雲
モデレーター:井上 岳一/藤崎 圭一郎
定員:50名
参加無料
オープニングトーク詳細・申込 https://sansuigo6talk.peatix.com/
■「山水郷のデザイン」展ディレクターメッセージ
藤崎圭一郎 東京藝術大学デザイン科教授・デザインジャーナリスト
明治初期、機械による工業生産がまだ広く浸透せず、「工芸」と「工業」の概念も明確に分かれていなかった頃、「工芸」は今日の工業を含む、ものづくり全般を広く意味していました。英語のcraftも、古くは力や能力、熟練した技能などを意味する、より広い言葉でした。しかし今日の日本では、いつの間にやら「手仕事によるものづくり」というイメージが、どちらの言葉にも強く貼り付いてしまいました。
本展をCrafting Futuresと題したのは、craftという言葉に、身体的な感受性を働かせ、問いと応答を繰り返しながら、対話を通して何かをつくっていく、という意味を込めたからです。素材や風土と対話する。歴史や記憶と対話する。職人や生活者と対話する。機械や道具と対話する。こうした対話を通してつくる営みは、みな「工(たくみ)の芸」であり、デザインの根源でもあります。今回出展していただいた3組の仕事のなかに刻まれた「対話の軌跡」を読み解いてみてください。
井上岳一(日本総合研究所チーフスペシャリスト)
20世紀のデザイン・ものづくりは大量生産・機械製造を前提にしたため、正確で均一な加工ができる人工素材を好んで用いました。20世紀を通じて、デザイン・ものづくりは自然や身体から離れる方向に進化しましたが、そのトレンドに抗し、自然や身体と向き合う中から、デザイン・ものづくりを編み直そうと試みる人々も出てきています。クラフト的だけれども、クラフトの枠を超えた型破りなデザイン・ものづくり。そこにデザイン・ものづくりが向かうべき未来のヒントが隠されているように思うのです。



■ 展示内容
1.「生産とデザインが溶け合うとき」
千年以上の歴史を持つ山梨県富士北麓の織物産地で、静かに変化しつつある新しい産地の形とそこで営みを続ける住人たちを紹介します。生産とデザインが溶け合うとき、工場ではなく人の顔が見えてくる。これは時代の中で生まれたただの現象か、日本中に派生していく「ものづくり」から始まる、新たなムーブメントとなるのか。
高須賀活良/アーティスト・アートディレクター・ハタオリマチのハタ印 総合ディレクター
東京造形大学特任准教授。2015年より「ハタオリマチのハタ印」総合ディレクター。郡内産地の子ども達に向けて、織物職人が織物文化を伝えるための教科書『ハタオリ学』(2024年度グッドデザイン賞受賞)の編著を手がける。自身はアーティストとして植物繊維や土を素材に「土から始まり土に還る」制作も同時に行う。
ハタオリマチのハタ印 https://hatajirushi.jp/
2.「人も動物も植物も、心地よい未来へ」
玉木新雌/tamaki niime デザイナー
人も動物も植物も同じ。地球に生まれて、いのちをつないでここにいる。そのことをtamaki niimeで思い出してほしい。
いまは容易くものが手に入るけれど、誰がどんな思いでつくっているかがわからない。わからないと人は鈍感になる。
tamaki niime は播州織の産地、兵庫県西脇市を拠点に織り、縫製、染め、編み、販売まで一貫して取り組み、Lab(工房)をオープンにしてきました。原点に立ち返り、コットンを栽培し、糸をもたらす羊やアルパカと暮らしています。自然と向き合い、ひたすら手を動かし、まざまざと感じるのは生きているものすべてがつながり合っているということ。互いに支え合い、私たちは生きている。ここへ来て人と動物と植物とふれあい、手を動かしてもらいたい。すこやかなつながりから生まれてきたもののよさを、身につけて感じてほしい。気づかなければ、何も変わらないから。ものづくりを通し、心地よい未来をつくるきっかけをつくっていきたい。会社設立から20年、新たな20年に向けた、tamaki niime の挑戦です。
tamaki niime https://www.niime.jp/
3.「Philosophy of KOGEI」
工藝とは一人の意思ではなく、素材や風土、職人などあらゆる関係性の中で立ち上がるもの。KASASAGIはそのアプローチの中にこそ、工藝の真の姿を見い出してきました。本展示は私たちの旅路と挑戦をもとに工藝を紐解く試みです。私たちが考える工藝思想と、これからのものづくりの可能性を展示します。
塚原 龍雲/株式会社KASASAGI 代表取締役
2000年生まれ。高校卒業後に渡米し、現地で日本文化の持つ魅力と大きな可能性を再認識。帰国後、「日本の美意識で世界を魅了する」を掲げてKASASAGIを創立。近年はインド仏教最高指導者・佐々井秀嶺上人の許しを得て得度。Z世代の起業家として「Forbes CulturePreneur 30」に選出。
KASASAGI https://kssg0311.com
本件に関するお問合わせ先 公益財団法人日本デザイン振興会 GOOD DESIGN Marunouchi
■ハタオリマチのハタ印 出展
小林新司(TENJIN-factory|有限会社テンジン)
宮下珠樹(宮下織物株式会社)
渡邊竜康(Watanabe Textile|渡邊織物)
林賢志(mergen株式会社|めるげん//賢志)

小林新司(TENJIN-factory|有限会社テンジン)
山梨県富士吉田市のリネンを専門とする織物工場。古いシャットル織機を使って、リネンならではの風通しが良く、使うほどに柔らかく育つ生地を作っています。そんなリネンの良さを感じられるキッチン、バス、寝具、カーテン、ウェアなどを自社で展開。近年は草木染めや柿渋、麻炭など天然由来の染物にも取り組み、リネンをより心地良く感じられる製品をお届けしています。一方でリネンを生かしたオリジナル生地の企画や開発相談にも対応しています。
宮下珠樹(宮下織物株式会社)
1957年創業、富士山麓でジャカード織物を手がける織物工場。ウェディングドレスや舞台衣装を中心に、フォーマル、バッグ、インテリアなど幅広い用途の生地を製造しています。無地から複雑な柄、カットジャカード、立体感のある織物まで対応し、オリジナル柄の生地開発も可能。柄のデザイン、織物組織への変換、製織までをつなぎ、糸の構造そのものから布の表情を設計できることが大きな強みです。オリジナルの生地開発も小ロットから相談できます。

渡邊竜康(Watanabe Textile|渡邊織物)
1948年創業の渡邊織物を背景に、3代目の渡邊竜康が手がけるテキスタイルブランド。ドビー織機を軸に、キュプラ、シルク、リネン、ウール、和紙などの幅広い素材を扱い、服地、裏地、インテリア、ブランケットなどを制作しています。工場内のアトリエでは、素材に触れながら生地を開発するTextile Maisonも展開。対話を重ねながら、素材の質感、光沢、色、空間での見え方など、用途やイメージに合わせたオリジナルテキスタイルの共同開発ができます。
林賢志(mergen株式会社|めるげん//賢志)
衣服デザインを軸に、布の先にある人の暮らしまでを考える衣服造形のレーベル。高い造形技術を基盤に、衣服の企画・デザイン・縫製を行うだけでなく、畑からの沈殿藍づくり、織物職人との生地づくりから小さな織りの実践など、素材から着装までをつなげています。服づくりを大きな分業から、自分たちの手の届くミニマムな造形へ。服そのものだけでなく、素材、人、暮らしの関係まで含めて設計し、ブランドや作家との衣服制作、縫製、素材開発、共同制作を手掛けています。









