東京造形大学デザイン学科テキスタイル専攻の元教授 大橋 正芳さんが注目する、全国のテキスタイルをはじめとした展示紹介コラムです。「テキスタイル老師ぶらり旅」略して「テキぶら」どうぞお楽しみください。

2018.07.13

“familiar AQUARIUM by Masaru Suzuki”


みんなでつくる銀座の水族館

ファミリア銀座本店 1階 イベントスペース「CUBiE」で「familiar AQUARIUM by Masaru Suzuki–テキスタイルデザイナー 鈴木マサルとみんなでつくる水族館!」が開催中です。
2018.7.11-8.29
https://www.familiar.co.jp/news/familiarAQUARIUM.html

お店に入ると大きなシュモクザメ、タコやカニ、丸い魚や細い魚や名も知らぬ数々の魚たち・・・テキスタイルデザイナー鈴木マサルさんの描いた魚たちが泳ぎ回る、そこはまさに水族館。奥へ進むと小さな子供がお母さんと一緒に魚を描いています。描くとうか、鈴木さんがデザインした魚の形の紙に、クレヨンや絵の具で色を塗っている。できあがった“新鮮な”魚は水族館の新しい住人になる・・・というワークショップが会期中常時開かれているのです。

 

なるほど、DMがこのイベントの内容を暗示していたんですね。まん中の魚がポンと切り離れるA4サイズの大きな案内が届いていました。

ところで、改めて会場全体を見回すと・・・なぜかテキスタイルがない。服がない。会場に入ったときの驚きと、ちょいと物足りない感じ、それはテキスタイルの気配がないからだ。

ファミリアと鈴木さんのコラボは昨年に続いて2回目。昨年は「familiar ZOO」つまり動物園がテーマで、会場のCUBiEはダンボールでつくった大きなシマウマなど鈴木動物が満載でした。そして何よりも、鈴木さんがデザインしてファミリアの工房でつくったオリジナルのバッグが展示され、楽しいテキスタイルがたくさん並んでいました。

現在のイベントの直前は「YURI HIMURO SNIP SNAP EXHIBITION」。ジャガード織りを自由にカットする「SNIP SNAP」でおなじみの氷室友里さんとのコラボで、もちろん、会場には「SHIBA」や「HAKKUTSU」などのテキスタイルが展示され、なかでもSNIP SNAPでつくった子供服が目をひきました。

氷室さんの会場にはテキスタイルがあふれ、大きなSHIBAの生地は来場者が自由にカットできるという参加型ワークショップ?も行われていました。子供服もありましたが、子供服はサンプル展示で生産販売はなし。鈴木さんのZOOではバッグの展示販売がありましたが、バッグはそのとき限りのものでファミリアの商品ラインにはのりませんでした。そして今回のAQUARIUM・・・子供服はもちろんテキスタイルすらない。

育てるfamiria

ファミリア銀座本店のCUBiEは、「『体験』と『感動』を通じて子どもの可能性をクリエイトする場として開設」されたそうです。商品はネットで売る時代、銀座の中央通に面した1階の店舗に商品を全く置かず、イベント会場として鈴木さんや氷室さん、ニコライ・バーグマンや鹿児島睦さんなどのデザイナーやアーティストとのコラボを企画。子供服から子供を育てる・・・ファミリアの大胆な方針転換、今回は特にその目的に近いイベントとして、見る展示よりも描くための参加を求めた企画のようです。
鈴木さんが「多くの子ども達に参加してもらうために、会場に展示してあるものは全て、私自身でドローイングしたもので生々しく構成しています。そういう手の痕跡につられて、沢山の子どもが絵を描いて、参加してくれたらと思っています。会場が絵を描くという行為で人を巻き込んで、楽しく、活気溢れる場になることを願っています」と話しています。(famiriaホームページ/「familiar AQUARIUM by Masaru Suzuki」みんなでつくる水族館!)

さあ、皆さんも魚を描きに銀座の水族館へ!! (子供がいないとダメかな)・・・今後、オリジナルハンカチの販売やTシャツのワークショップ(予約制)があるらしいですよ。


この記事を書いた人



  • 正芳大橋

    大橋正芳

    東京造形大学でテキスタイルデザインを学んで4年+卒業とともに大学に残って46年=50年の造形大人生。リタイアしても「こんなの見てきたよ!」をまだまだ続ける老元教師。日本の手仕事を守り、伝える「手仕事フォーラム」の共同代表。

 

  • 2018
  • 2017

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